酸素魚雷

幻の秘密兵器_1










   6.2  「幻の秘密兵器」 木俣滋郎著 光人社 初版:1998年8月15日

  
   著者:木俣滋郎
   発行:光人社
   初版:1998年 8月15日

   ※ 1977(昭和52)年12月広済堂出版から発行された単行本の文庫版である。

>実際に物が燃える時に必要となるのは空気そのものではなく、空気の五分の一を占める
>酸素だけである。
>列国海軍が使っている空気―石油系の蒸気魚雷は、残り五分の四の窒素を余計なお
>荷物として走らせているわけだ。不必要な物まで運ぶ必要はない。
>そこで、各国は空気を排し、酸素だけを詰めた魚雷を開発しようとした。
>だが、「酸素魚雷」、点火するとすぐ爆発事故を起こしてしまうのだ。

>                 ― 中略 ―

>まず、空気で動かしておき、しだいに酸素を供給すれば魚雷が爆発を起こさないことが、
>研究の末に判明した。
>酸素を使用していることは、絶対の秘密だった。そのため、酸素という文字を秘し、”第
>二空気”と称したほどだ。空気魚雷と違い酸素魚雷ははじめ空気、のちに酸素をエン
>ジンへ供給するため、機構的には複雑なものになった。

  「連合艦隊 潜水艦」と同じ、木俣滋郎氏の著作である。

  魚雷の具体的な構造図等は一切なく、原動機をエンジンと記しているだけなので、内燃機
  関なのか外燃機関なのかは判別不明である。

  ただし、

  ・ 空気と石油を使用する魚雷が「蒸気魚雷」であること。

  ・ 酸素魚雷は、最初に空気で起動し、その後徐々に純酸素を供給していること。

  ・ 「酸素」という名称は使わず、「第二空気」と呼称していたこと。

  といった、興味深い情報も記載されている。

  なお、この後に出版された資料で、酸素魚雷は液体酸素を使用していたとする珍説が登
  場しているが、少なくとも1977年時点では、酸素魚雷の酸素は気体と認識されていたこ
  とが判る。



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