酸素魚雷

写真資料









  
  7. 写真資料

  広島県呉市にある『大和ミュージアム』には、九三式魚雷の実物(部分)が展示されて
  いる。

    7.1  九三式魚雷 展示状態

  
  展示されているのは、機関室から後部浮室の部分である。外板は腐食してなくなっており、
  結果的にカットモデルのようになっている。


    7.2  クランクケース


  
  動力系のクランクケース部分である。


    7.3  シリンダ部分

  
  クランクケースはシリンダと一体となっており、後部浮室と機械室の隔壁を貫通して、斜め
  に設置されている。


    7.4  スクリュー

  
  スクリュー1つは4枚型だが、二重反転式となっている。
  魚雷前方に向かって駆動シャフトのカバーが伸びている。クランクケースは単気筒並列式の
  配置となっており、そこに駆動シャフトカバーが繋がっている。
  クランク軸の回転をべベルギヤ(傘歯車)で直角方向に変換していると推測される。


    7.5  起動発停機

  
  『アメリカ海軍歴史遺産機構』寄託の起動発停機。九三式魚雷のものなのか、米海軍で
  使用されていた類似のモノなのかは、不明。
  バネが付いた扇型の歯車にロック用のツメが付いている。起動時にこのツメが外れて、扇型
  の歯車が回転し、その力で発火機構を動かしていると推定される。要は、オイルライターの
  発火機構と同じということであろうか・・・。
  なお、「Starting Motor Assembly」 という英語名称が記載されていることから、『モー
  ター』と翻訳されてた模様だが、いわゆる電動機の『モータ』には見えない。


    7.6  燃焼室

  
  同じく、『アメリカ海軍歴史遺産機構』寄託の起動発停機。九三式魚雷のものなのか、
  米海軍で使用されていた類似のモノなのかは、不明。
  『燃焼室』と書かれているが、英文では「Combustion Flask Assy」であり、『燃焼筒』
  、『燃焼器』の方が意味が近いかもしれない。